辞書をひくと、「自分で自分のことを褒めること。自慢」とあります。
でも、これも味噌と同じで、「私の家の味自慢」なのです。
とても日本人らしい自慢の仕方で、ほほえましく感じてしまいます。
私が生まれ育った街は大阪でも下町の部類に入るのですが、
私達家族が住んでいた長屋は今どき珍しいくらい、ご近所付き合いが盛んでした。
それこそ味噌やお醤油が切れたらお隣に借りに行くようなことも、
考えてみれば、昼ごはんを作らずに済み、また色んな種類のおかずが食べられて、
でも、今思うとその昼食会がまさに『手前味噌の会』だったと思います。
自慢の場でもあったのだと思います。
料理は、食べてくれる人を喜ばせるためのものです。
味噌を自慢した昔の人のように。自分の料理を自慢したあのおばさん達のように。
時代は変わっても、変わらないものを一つを見つけた気持ちです。